ブログ

diary

『何も起こさないこと』を実現する組織
  ―インフラ課が担う事業継続の基盤

2026.03.25

『何も起こさないこと』を実現する組織
  ―インフラ課が担う事業継続の基盤

  • 事業活動を支えるインフラという責任領域

企業活動において、ネットワークや通信環境はもはや前提条件であり、それらが安定して稼働している状態は「当たり前」として認識されがちです。しかし、その前提が崩れた瞬間、業務は即座に停止し、組織全体やクライアントからの信頼にも影響します。

メール、クラウドサービス、基幹システム、IP電話など、あらゆる業務基盤がネットワークに依存している現在において、インフラの安定運用は売上をはじめ、事業継続そのものに直結する重要な責任領域といえます。

ノビタスにおいては、このインフラの重要性はさらに高い意味を持ちます。当社の主力ソリューションは、官公庁や警察向けのネットワーク監視カメラです。映像を確実に伝送し続けるためには、セキュアで、止まらず、高速なネットワーク基盤が不可欠です。通信の品質や安定性は、そのままソリューションの信頼性に直結します。だからこそ、ネットワークやインフラの設計・運用は、単なる社内ITではなく、事業そのものを支える基盤として位置づけられています。

インフラ課は、設計・構築・運用までを一貫して担いながら、社内外のネットワーク基盤を支えています。回線契約の選定、ルーターやファイアウォールの設定、VPN構築、拠点間接続の最適化、社内環境の整備など、その業務範囲は多岐にわたります。

 


  •  技術組織の基盤を築いた先人たち

現在のインフラ課の体制は、一朝一夕で構築されたものではありません。その基盤となる技術組織は、技術・開発本部長が当社初のエンジニアとして入社したことから始まりました。社内に技術部門が存在しない状態から開発体制を整備し、ネットワークやシステムの基盤づくりを進めてきました。

その後、現在のインフラ課マネージャーが加わり、ネットワークおよびインフラ領域の体制構築を推進。設計・運用の仕組みづくりや業務の標準化を進めることで、現在の安定した運用基盤が形づくられてきました。現在インフラ課で活躍するメンバーは、その基盤の上に立ちながら、設計・運用・改善を担い、組織としてのインフラ基盤をさらに発展させています。組織は個人ではなく、積み重ねによって成長していくものです。現在の体制もまた、そうした継続の中で成り立っています。

こうした基盤を築いてきた当事者たちは、現在のインフラ課をどのように見ているのでしょうか。

技術・開発本部長は、当時を振り返りながら次のように語ります。
「当時は技術部門そのものが存在せず、すべてをゼロから構築する必要がありました。限られたリソースの中で重要だったのは、将来の事業拡大にも耐えうる基盤を、いかにシンプルに設計するかという点です。現在のインフラ課の取り組みを見ていると、当時目指していた“持続可能な基盤”が、着実に形になっていると感じています」

また、インフラ課マネージャーは、体制構築の過程と現在のチームについてこう語ります。
「体制を整備するうえでは、属人化をいかに防ぐかが大きなテーマでした。設計や運用のルールを整え、誰が対応しても一定の品質を担保できる状態を目指してきました。現在のメンバーは、それぞれが高い専門性を持ちながらも、チームとして機能している点が大きな強みです。今後も改善を重ねながら、より強固なインフラ基盤を築いていきたいと考えています」

  • インフラ基盤を支える3人の専門性

こうして築き上げられてきた技術組織の基盤は、現在のインフラ課のメンバーによって日々の業務の中で支えられ、さらに発展を続けています。マネージャーが示す方針のもと、現場の判断は各メンバーに委ねられており、高い専門性と責任感が求められる体制が構築されています。

その中核を担い、設計・構築・運用・改善といった各領域において実務を支えているのが、Yさん、Sさん、Bさんの3人です。それぞれが異なるバックグラウンドと強みを持ちながら、相互に補完し合うことで、安定したインフラ運用を実現しています。

写真右からSさん、Yさん、Bさん

  • 将来を見据えた設計思想 ―― Yさんのアプローチ

Yさんはネットワーク設計を主軸とし、顧客要件の整理から具体的な構成設計までを担当しています。前職では長年データセンター事業に従事し、構築業務のみならずプリセールスや顧客折衝、トラブルシューティングまで幅広く経験してきました。そのため、技術的な妥当性だけでなく、運用フェーズや将来的な拡張性までを見据えた設計を行うことができます。

設計段階においてYさんが重視しているのは、構成の妥当性と持続可能性です。短期的な要件充足だけではなく、数年後のトラフィック増加やシステム追加を想定し、過度に複雑化しない構成を選択します。冗長性を確保しつつも、可用性と運用負荷を考慮した設計を徹底する姿勢は、長期安定稼働を実現するうえで欠かせません。設計は単なる図面作成ではなく、将来の運用効率や障害対応の迅速性を左右する重要な意思決定であるという認識が、その根底にあります。

  • 全体最適を見据えた統括的視点 ―― Sさんの経験値

Sさんは長年にわたりインフラ分野に携わってきた経験を活かし、設計思想の整理やプロジェクト全体の進行管理を担っています。入社後すぐに対応した昨年11月のオフィス移転プロジェクトの進行管理も実績の一つです。誰が見ても理解できる設計にすることを重視し構成を過度に複雑化させないこと、いわば引き算の設計を実践しています。

複雑な構成は一見高度に見えるものの、長期的には運用負荷や障害対応の難易度を高める要因となり得ます。そのため、必要十分な機能に絞り込み、明確な意図を持った構成を採用することが、結果として強固な基盤を形成すると考えています。豊富な経験に裏打ちされた判断力は、プロジェクト全体の方向性を安定させる役割を果たしています。

  • 安定運用を実現する監視・改善の積み重ね ―― Bさんの役割

Bさんは主に運用および監視業務を担当し、日々の通信状況や機器状態の確認を通じて、安定稼働を維持しています。通信ログの解析や帯域利用状況の把握、異常値の検知などを継続的に行い、小さな変化を見逃さない体制を整えています。

通信基地局関連業務で培った経験により、数値のわずかな変動から潜在的なリスクを読み取る力を備えており、障害が顕在化する前段階での対応を可能にしています。また、手順書や構成資料の整備にも積極的に取り組み、特定の担当者に依存しない運用体制の構築を進めています。安定とは偶発的な結果ではなく、継続的な監視と改善の積み重ねによって実現されるものであるという考え方が、Bさんの業務姿勢に表れています。

 


    • オフィス移転におけるインフラ再構築の実践

    インフラ課の総合力が最も発揮されたのが、オフィス移転に伴うインフラ再構築プロジェクトでした。単なる回線の引き直しではなく、新拠点の回線選定、ネットワーク構成の再設計、セキュリティポリシーの見直し、IPアドレス体系の整理、無線環境の最適化など、多岐にわたる作業を同時並行で進める必要がありました。

    最大の前提条件は、業務を停止させないことです。マネージャーが全体方針と優先順位を示し、そのもとで3人が具体的な設計・実装・検証を担当しました。想定トラフィックの算出、ピーク帯域の見積もり、切り替え手順の策定、障害発生時の修正計画の準備など、リスクを最小化するための検討を重ね、移転当日の円滑な移行を実現しました。

    結果として、大きな混乱や障害は発生せず、社員は通常通り業務を開始することができました。表立った成果としては見えにくいものの、「何も起こらなかった」ことこそが、オフィス移転プロジェクトの達成度を示しています。

    旧本社ビルで作業をするYさんとSさん

    • 日ごろのコミュニケーションで高めるチームワーク

    インフラ課は、メンバー間の信頼関係と情報共有は不可欠です。バックグラウンドや世代が違うものの入社時期の近い3人は、毎週水曜日にランチを共にしています。親睦を深めることを目的に始めましたが、今では単なる親睦ではなく業界情報の共有や技術的な意見の交換など、有意義な時間となっています。

    日常的なコミュニケーションがあるからこそ、緊急時にも迅速な役割分担と判断が可能となります。インフラ課は、ノビタスの通信基盤を支えるスペシャリスト集団です。ネットワークの設計・構築・監視・運用を通じて、社内外の通信環境を安定的に維持し続けることで、同社のソリューションと事業活動を根底から支えています。

     

    • 基盤を支えるという専門職としての矜持

    インフラ課の仕事は目立つものではありません。しかし、安定した基盤なくして事業の成長はあり得ません。設計、監視、改善を積み重ねることで、組織全体の活動を支え続けることがインフラ課の使命です。

    何も起こさない状態を維持することは容易ではありません。それを実現するために、日々の確認と検証を重ね、将来を見据えた設計を行い続けています。見えない領域で確実に機能し続ける基盤を構築すること。それが、彼らの専門性であり、誇りでもあります。

     


    ネットワークやインフラ領域は、目に見えないものである一方で、設計や運用の質がそのまま組織全体の生産性やクライアントの信頼性に直結する分野です。技術力はもちろんのこと、全体最適を考える視点や、将来を見据えた判断力が重要になります。

    ノビタスでは、官公庁や警察といった捜査機関をはじめ、自治体、民間企業など多様なお客様の現場で活用されるソリューションを提供しています。そのため、ネットワークやインフラの品質は単なる社内基盤ではなく、お客様の業務や社会の安全を支える重要な要素でもあります。安定した通信環境を維持し続けることは、お客様に安心してソリューションをご利用いただくための前提条件であり、私たちはその責任を強く意識しながら日々の設計・運用・改善に取り組んでいます。

    ノビタスでは、こうした基盤を支える現場の専門性を尊重する文化があります。役割に応じた裁量が与えられ、その責任を果たすことが期待されます。同時に、チームとして支え合い、知見を共有しながら基盤を磨き続ける姿勢を大切にしています。

    そして、組織の基盤を支えるインフラという仕事に価値を見出し、技術を通じて社会やお客様の活動を支えていきたいと考える方にとって、ノビタスは一つの選択肢になり得るかもしれません。

    TOPへ